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2012.06.05更新

元交際相手の女性に繰り返し復縁を要求したとして、小樽市の男子大学生(18)が31日、ストーカー規制法違反容疑で逮捕された。かつて未成年の男女交際のもつれが刑事事件になることはほとんど無かったが、警察庁は3月に全国の警察にストーカー対策強化を指示しており、道警も「被害者に危険が迫っていると判断した場合は積極的に立件する」としている。
 札幌北署によると、男子大学生の容疑は5月中旬、元交際相手の女子大学生(18)に計3回、面会や交際を求める携帯メールを送ったとしている。容疑を認めている。
 ストーカー規制法は▽つきまとい、待ち伏せ▽面会、交際など義務のないことを要求--など八つの行為を繰り返すことをストーカー行為と定義。警察は被害者から相談を受け、つきまといをやめるよう相手方に「警告」を出したり、公安委員会として禁止命令を出すことができる。
 男子大学生は警告や禁止命令ではなくいきなり逮捕された。捜査関係者によると、女性は交際を断る意思を明確にしたが、大学生は自宅に押しかけるなどしており、道警は女性に危険が迫っていると判断したという。
 警察庁は昨年12月に長崎県西海市で起きたストーカー殺人事件を受け、警察本部が積極関与するなど対策強化を各地の警察に通知。道内では4月末までに昨年比5人増の13人が同法違反などで逮捕・書類送検された。道警幹部は「被害者に危険が迫ったと判断した場合は、警告や禁止命令を経ずに逮捕することもありうる」と話している。【伊藤直孝】(2012年6月2.日  毎日新聞より)

 男女間の争いには、警察はできるだけ介入しないという民事不介入の原則から、実際犯罪にあたるストーカー行為であっても警察が動きださないことが多く、今回のような、これで逮捕?と思うような行為がエスカレートし、殺人、傷害などの凶悪事件に発展するケースがこれまでたくさん起こってきました。
厳しすぎる等いろいろな見方があると思いますが、今回のような対策強化により、ストーカー被害、事件が減少していくことを願いたいです。

投稿者: 弁護士髙瀬孝司

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